働きながら3年で、9つの資格に独学合格! 大量に覚えて、絶対忘れないノウハウとは?
「忘れる前に思い出す」最強のしくみ、「大量記憶表」を公開!
本連載の著者は棚田健大郎氏。1年間必死に勉強したにもかかわらず、宅建試験に落ちたことをきっかけに、「自分のように勉強が苦手な人向けの方法を編み出そう」と一念発起。苦労の末に「勉強することを小分けにし、計画的に復習する」しくみ、大量記憶表を発明します。棚田氏の勉強メソッドをまとめた書籍、『大量に覚えて絶対忘れない「紙1枚」勉強法』の刊行を記念して、棚田氏の寄稿記事を公開します。
不動産業界の変な言葉と習慣
不動産業界には独特の表現や慣習があるのですが、つい気になってしまう「2つの言葉」をご紹介します。
①新築物件のキャッチコピーによく出てくる「住まう」という表現
この言葉、私はすごく気になります。「住まうって何だ?」と思いませんか? こんなコピーでよく見かけます。
「人気の東京臨海エリアに住まう」
「住む」と「住まう」の言葉の意味の違いに目を向けて考えていきます。
住む…その場所に住むと決めて、生活する
住まう…住んでいる、住み続ける
「住む」という言葉の場合は、「その場所に決めて」という含みがあります。そこに住んでいない人も、今は住んでいない別の土地に住むと決めて購入するので、言葉の意味的にも問題ありません。
対して「住まう」という言葉には、住んでいる人が住み続けるという意味になります。つまり、その場所に住んでいない人は、対象外ということになるはずです。例えばさっきの「人気の東京臨海エリアに住まう」で考えてみましょう。
広告の主旨としては、「東京臨海エリアの物件を買って住みましょう!」ということでしょう。でも、そこに住んでいない人にとっては、「住む」ことはできても、「住まう」ことはできないはずです。「住まう」という言葉が持つ高級感を活かしたいのだと思いますが、とても違和感があります。
②不動産売買の決済日当日、全部手続きが終わると、「おめでとうございます」で締める
売買で引き渡し終わると、誰が決めたわけでもないのに、売主買主双方の不動産屋の担当者が急に立ち上がって、「おめでとうございます」と祝福する習慣があります。
新築物件の取引が終わり、買主個人を祝福するならわかります。でも、中古物件で個人売主と個人買主の場合でもこれをやるのが不思議でたまりません。
「売れてよかったですね」という意味だと思うのですが、売るほうとしては、必ずしもおめでとうとは限りません。
希望よりも安く売れている場合もあれば、離婚などで仕方なく売る場合もあるはずです。そういった事情を無視して、機械的に「おめでとうございます」という習慣に違和感があります。
ちなみに私は言ったことはありません。仲介手数料をもらっているわけなので、「ありがとうございました」のほうが自然ではないでしょうか。