石段を上った先にある鹽竈神社の楼門石段を上った先にある鹽竈神社の楼門

海外旅行ガイドブックの決定版『地球の歩き方』から、今回紹介する記事は「東北の格式が高い神社〈一宮〉3選」です。東北地方には、神社庁に登録されているだけで9000社以上の神社があります。なかでも、一宮はそれぞれの旧国で最も格式の高い神社として、いにしえより身分を問わず多くの人々から崇敬を集めていました。4月といえば新生活の始まり。人生の転機となることが多いこの時期に強力なパワーを授かれる神社を紹介します。(文/『御朱印でめぐる東北の神社 週末開運さんぽ 改訂版』編集担当 どんぐり・はうす 柏木孝文)

【宮城県・鹽竈神社】
松島湾を望む陸奥国一宮で大願成就

 松島湾を見下ろす高台にある鹽竈神社(しおがまじんじゃ)は陸奥国一宮。創建年は不詳ですが、平安時代初期の書物に記載があることから、奈良時代以前より信仰されていたことがわかっています。長い石段を上がって唐門をくぐった先に見える左右宮拝殿には、共に武神として名高い武甕槌神(たけみかづちのかみ)、経津主神(ふつぬしのかみ)が祀られています。その右側にある別宮拝殿に祀られているのは主祭神の鹽土老翁神(しおづちおぢのかみ)。鹽土老翁神は人々に製塩法を教えたとされている神様で、海の安全や安産の御利益があります。主祭神がいらっしゃる別宮拝殿から参拝をしましょう。