「祇園精舎」ってどこ? 意外と知らない『平家物語』を解説Photo:PIXTA

連休中に読みたいおすすめ記事をダイヤモンド編集部がピックアップ。今回は『新説・新発見!今こそ学ぶ「歴史・地理」』連載から『平家物語』に関する記事を紹介します。
「祇園精舎」という言葉は多くの人が知っているでしょう。では、その祇園精舎がどこにあるかご存じですか?

【クイズ】
「祇園精舎」ってどこ?

 祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響あり――。

 源平合戦を描いた軍記物語『平家物語』の冒頭の一文です。学生時代に古典の授業で暗唱した記憶がある人も多いでしょう。

 そもそも『平家物語』はどのように誕生したのでしょうか。

 歴史学者の濱田浩一郎さんによると、『平家物語』はもともと、「治承物語」と称されていたそうです。

 治承とは、平安時代末の日本の元号のこと(1177~1181年)。平家政権が確立するも、平家に反発する源氏を中心とする勢力が挙兵し、全国的な内乱(いわゆる治承・寿永の内乱)に突入していく時代でした。この時代における平家一門の興亡を描いていたことから、『平家物語』と呼ばれるようになったと考えられています。

 さて、話を冒頭の一文に戻しましょう。

「祇園精舎の鐘の声」とありますが、皆さん、祇園精舎とは一体どこにあるのかご存じですか?