「糖尿病」「高血圧」の患者さんは要注意

Q ほかに飛蚊症の原因はありますか?

A 糖尿病の患者さんは高血糖の状態により血管がもろくなっていくので、細かい血管が張り巡らされている網膜で出血が起きやすいです。高血圧の人も血管に過剰な圧力がかかりやすく、この状態が続くと血管がふさがって出血しやすいので注意が必要です。

また、ぶどう膜炎が発症したり再発したりするときは、出血をともなわなくても飛蚊症が悪化することがあります。

眼底で出血が起きて、血液が卵の白身の中に入るとモヤモヤが見えたり、大量出血すると、ときには目の前が赤く見えたりすることもあります。

Q モヤモヤしたものの量が増えたら、検査をすればいいのですか。

A そうですね。目の炎症や網膜剥離などがない場合、症状が急変しない限りはそのままで大丈夫です。

ただし、糖尿病や高血圧の人は、小さな出血であれば自然に治ることもありますが、症状によっては早急に治療が必要となることがあるので、定期的な眼底検査を受けてください。

「糸くず」みたいなものが浮いて見えたら
「網膜剥離」や「ぶどう膜炎」、それに「糖尿病」や「高血圧」が隠れている可能性があるので、必ず眼科を受診。
* 網膜剥離はレーザーで予防して、手術しなくてすむようにすることが何より大切

※本稿は、『ハーバード × スタンフォードの眼科医が教える 放っておくと怖い目の症状25』より一部を抜粋・編集したものです。