手垢のついた言葉を言い換える

 相手に響く言葉を使うには、手垢のついた言葉を避けるのも大事なポイントです。2つご紹介しましょう。

×「長年の信頼と実績」 → ○「クレーム率0.64%」

「長年の信頼と実績」といっても、「その根拠は?」と疑問に思うお客さんもいるはずです。そこで、「クレーム率」のほか、「顧客信頼度」や「顧客リピート率」といった数字を使うと、実績にもとづいた信頼を勝ちとることができます。信頼と実績のほか、「誠実」「丁寧」といった決まり文句も、“数値化”できないか工夫してみましょう。

×「新鮮」 → ○「朝採れ」

「新鮮」「新しい」「フレッシュな」といった抽象的な形容では、どのように新鮮なのか、ユーザーに具体的に伝えることは難しいもの。それを「朝採れ」と言い換えると、消費者にその野菜などの新鮮さをイメージ豊かに伝えることができます。

――ここまで、「ナッジ」を入り口に、ことばで人を動かす方法をご紹介しました。「言い換える技術」を身につければ、人間関係は良くなり、仕事はうまく進み、ひいてはあなたの人生を変えていくでしょう。ぜひ、今日から実践してみてください。