コロナ禍の海外旅行は旅行変更費用特約付き保険が安心
健康保険の海外療養費も併用可能

 クレジットカードにも海外旅行傷害保険は自動付帯されているが、単体で加入するものに比べると、補償額は低いのが一般的だ。特に、治療費用や救援者費用の補償額は、一般カードだと50万円程度。ゴールドカードでも300万~500万円程度なので、医療費が高額になった場合は対応できない。

 カードに自動付帯されている補償額を確認し、心細い場合は単体の海外旅行傷害保険に加入しておこう。

 海外旅行先でCOVID-19の陽性が判明した場合、医師の診断書が必要になったり、宿泊の延長やフライトの変更手続きが必要になったりすることもあり、予定外の出費がかかることもある。慣れない外国では、病院を探すのも一苦労だが、海外旅行傷害保険に加入していれば、提携先の医療機関を紹介してもらうこともできる。

 また、症状が出なくても、陽性反応が出ると、宿泊先のホテルなどでの隔離が求められることもあるが、旅行変更費用特約が付いたタイプなら、万一の宿泊延長やフライト変更にも対応可能だ。

 海外での高額な医療費を考えると、海外旅行傷害保険はどんな旅にも必要なものだが、COVID-19が収束していない今は、旅行に必須のアイテムといえる。数千円の保険料をケチったために、数千万円の出費に悩むことのないように、海外旅行の出発前には保険の準備も忘れずに。

 ちなみに、海外旅行傷害保険から補償を受けても、健康保険が適用されている治療の範囲内なら海外療養費の申請もできる。海外の高額な医療費については、民間の海外旅行傷害保険でカバーできるようにしておくべきだが、健康保険に海外療養費もダブルで使えることも覚えておこう。