写真:ひそひそ話をする2人写真はイメージです Photo:PIXTA

お笑いコンビTKOの木本武宏氏の投資トラブルが世間を賑わせている。この事件からわれわれが学ぶべき教訓とは、「友人が勧める投資話」のチェックポイントだ。本記事でご紹介する六つの項目をチェックできていれば、木本氏と彼の知人たちも投資トラブルに巻き込まれることはなかったに違いない。(経済評論家、楽天証券経済研究所客員研究員 山崎 元)

友人に紹介された投資話で
損をしたという話は枚挙にいとまがない

 お笑いコンビTKOの木本武宏氏と彼の知人が巻き込まれている投資トラブルが話題になっている。おおよその経緯は、木本氏自身と木本氏が紹介した知り合い複数のお金を、自称資金運用業者の男性に預けたが、この男性が姿をくらまして連絡が取れなくなったというものだ。

 木本氏自身と、紹介された知人が運用目的で預けたお金の総額は7億円を超えると報じられている。木本氏は自称運用業者の男性に2〜3年前に出会って、お金を預けたところもうけが出たので、知り合いを紹介したという。

 本件に限らず、「友人(あるいは知人)に紹介された」という投資話で損をしたという話は枚挙にいとまがない。本件のように自称運用業者がお金を持ち逃げして姿をくらますというほどひどい話でなくても、似たような話は多い。投資の配当がやがて滞って解約ができなくなったり、しばらくたって時価評価を調べたら投資金額の数分の1になっていたり、といったケースはよくある。また、実は大損が出ているのに本人はまだ気付いていないケースもある。

 投資の対象と称するものには、木本氏の件のようにFX(外国為替証拠金取引)や不動産ということもあれば、未公開株式や暗号資産(仮想通貨)、海外不動産なども挙げられる。さらに、映画などのコンテンツやワイン、ウイスキー、エビの養殖事業など、さまざまなものがある。