骨を見ると頭が良くなる…?!
――大阪では、なんとこの書籍シリーズをベースにした大規模展示「わけあって絶滅しました。」展(関西テレビ主催/大阪南港ACTホール)が開催中です。
金井:7月に、監修の今泉忠明先生、丸山貴史さんと一緒に伺ってきました。4000平米もの広い会場に、全国からさまざまな標本や化石が一堂に会していて、すごい迫力でした。
会場でつくづく思ったんですが、骨を見ていると、子どもは頭がよくなりますよね~!
――骨を見ると頭がよくなる?? とは?
金井:たとえば、ティラノサウルスは肉付きした絵で見ると怪獣ぽく巨大ですけど、骨格を見ると脳みそが入るスペースはこぶし大ぐらいすごく小さくて驚きます。そんなふうに、骨を見て自分でいろいろ推理できるのが楽しいです。会場では、肉付きして動く生きものがVRで見られるので、それを体感できるのも面白いです。
それと、時代別に生きものが並べてあるので、お子さんによってどの時代に興味があるのか、すぐにわかります。どの時代や生きものにいちばん興味があるのかがわかったら、さらにその専門ミュージアムに行くこともできますから、お子さんの興味や相性を探すのに最適の展示だなと思いました。今泉先生や丸山さんも会場にある骨格標本に夢中で、写メを撮りまくってました(笑)。
最新作は、フルカラーで300ページ超の絵本
――金井さんが次に出す準備を進めているのも、絵本だと聞きました。書籍タイトルは最初に固める金井さんのことなので、もう決まってますか?
金井:はい!『犬のかわいいところ大全 小さい柴犬こつぶの2000日観察記録』です。イラストレーターのキリさんが飼い犬のこつぶとの二人暮らしをマンガにしたcakesの連載『豆しば こつぶ』の書籍化です。
――以前から、その連載『豆しば こつぶ』を読んでいたんですか?
金井:そうなんです。読者としてファンで、ずっと読んでいました。
あるとき、キリさんがTwitterで「書籍化してくれる出版社を探している」と投稿されていたのを見て、即座に「ぜひやらせてほしい!」という長文メールを送ったんです。僅差で一番に連絡をとることができたみたいで、ご一緒いただけることになりました。
――完成は来年でしょうか?
金井:来年……はい……来期、かな……頑張ります(笑)。
300ページ超、フルカラーの「鈍器本」(注:ダイヤモンド社の別の書籍『独学大全』は、全788ページ、厚み5センチ超と、その厚みと重みから「鈍器本」と呼ばれています)です。
――おお、それはかなりのボリュームですね。原作の連載からすると、コミックエッセイになるんでしょうか?
金井:いえ、児童書です。
――え! 300ページの?! 児童書?
金井:豆しばのこつぶが2歳から6歳になるまで、キリさんが24時間一緒に過ごして、あらゆる角度から見つめ続けている視線がすごく面白い。それを余すところなく伝えるために、300ページ超の分量が必要になりました。
キリさんは、もはやペットとしてこつぶを可愛がっているのではなくて、一人格と認めて、こつぶが幸せを追求できているかという目で観察している。そういう「キリさん×こつぶ」の関係性や気持ちは、人間とペットに限らず、きっと多くの方が感じたことのある普遍的なものではないかと思っています。
――キリさん×こつぶのどんな物語が展開されるのか、すごく楽しみです。現状を伺う限り「coming soon!」とはいえなさそうですが(笑)、かわいいこつぶと会えるのを待ってます!