変化の時代で自分らしく生き抜くための処方箋

 風の時代には、そのときどきの都合や気分ではなく、状況を客観的に見る姿勢を身につけることが重要です。哲学では、正しいということを誰かの思惑とかではなく、何が状況に即して重要かで判断します。

 そのために重要なことはグラウンディングです。つまり、大地にしっかりと足を着けて生きることが重要です。より高く飛ぶためには、しっかりと大地に立つことが必要だからです。

 地の時代は競争する時代でしたから、グラウンディングしていないと、また昔に引き戻されて競争を始めてしまいます。地に足が着かずに浮足立っていると、地の時代の悪い部分が露呈しやすくなるのです。ついつい損得勘定や他人を出し抜くような、旧時代の精神が顔を出してしまいます。

 風の時代には競争しないほうがうまくいきます。お互いがメリットを分け合う、ウィンウィンの関係といった言葉が一般的になっているように、自分がいかに得をするかではなく、「共存共栄」が風の時代のコンセプトなのです。

 誰かに勝利しようとか誰かを追い抜こうとして努力を積み重ねていても、気づいてみたら完全に時代に取り残されていた、なんてことになりかねません。

 地の時代の精神はいきなり終わるものではありません。地の時代の社会精神とは引き続きつながり続けていきます。まだ地の時代の名残はとどめていますので、まずはしっかりグラウンディングしましょう。足元が不安定なまま飛び立とうとしないでください。

 本格的な風の時代の到来はこれからです。固定観念や偏見、思惑などをさしはさまずに、周囲の状況を正しく見ることが風の時代を生きる最重要ポイントになっていきます。状況や事実をありのままに見るようにするのです。そうすることによって初めて、あなたは風の時代への変化を受け入れやすくなります。

 風の時代の処方箋には、3本の柱があります。

 1本目の柱は、前述したようにむやみに競争しない、ということです。

偏見や主観が強い人ほど痛い目をみる時代になった

 風の時代の処方箋2本目の柱は、幅をもって考えて決めつけない、ということです。

 風の時代は、台風がやって来るみたいな時代だと思います。本当に上陸するのか、それともあまり影響がないのかを予測しにくい時代になります。