台風の上陸が気になる時には、天気図を見て進路を確認する人は多いでしょう。台風が接近しているとなったら、直撃しても進路がそれてもどちらでも大丈夫なように、準備を整えるためです。

 台風進路の予測は、天気図では大きな円で描かれます。台風には幅があるのです。この幅が風の時代には重要です。決めつけてしまわずに、幅をもって考えて予測した行動が肝要になります。

 最悪の事態を先にイメージして最大限の準備をしておき、問題が発生しなかったから、それでよかったと思えばよいのです。実際に台風が来てみたら、直撃するかもしれないし大したことないかもしれません。それは台風が接近しないとわからないことなのです。まずは最悪の事態を想定して、ある程度の幅をもたせた予測をするようにしましょう。

 風の時代には、幅をもって考えずに、勝手な主観や願望で決めつけてしまうと物事はうまく運びません。地の時代の社会精神のうちの悪い部分をひきずってしまうと最悪の結果を招きます。「こうじゃなきゃ嫌だ」と頑なな人は、だんだん相手にされなくなります。風の時代には、いっそうその傾向が強まり顕著になります。

 どんな状況になってもいいように、十分な幅をもたせた予測を立て行動していきましょう。こうなるといいな、でも違うようになっても大丈夫。そんな生き方が風の時代の生き方です。柔軟な対応ができる人になりましょう。風の時代にはさまざまなことを幅をもって想定していくようになります。

控えめな人ほど「他人軸」で疲れやすい

 さて、処方箋最後の3本目。じつはこれは処方箋3本柱のなかで最も重要でお伝えしたいメッセージです。

 風の時代の処方箋3本目の柱は、他人軸より自分軸を先手にする、ということです。

「他人軸」とは、典型的な例を挙げると損得を判断基準にすることです。

「自分軸」とは、自分で決意すること、意気に感じることです。

 他人軸が悪くて自分軸が良いといっているのではありません。両方あっていいのですが、優先順を間違えないでほしいのです。間違っても他人軸を先手にしないということです。自分軸が先手で他人軸は後手です。