活況の建設・不動産業界にもAIによる業務効率化の波が押し寄せている。そんなAIに食われない「四つの資格」がある。法律で定められた独占業務に携われるため、保有していれば引く手あまただ。特集『40歳・50歳・60歳から一発逆転! 稼げる資格』(全17回)の#11では、「四つの資格」の具体的な中身を解説し、キャリアアップでダブル資格を目指すためのコスパ・タイパが良いルートについても伝授する。(ダイヤモンド編集部 大根田康介)
技術革新がもたらす新たな課題
AI時代の建設・不動産業界
日本の社会インフラは深刻な老朽化が進んでいる。道路や橋梁、トンネルなど建設から50年以上経過しているものも多く、老朽化による倒壊や機能低下が懸念されている。また、地震や台風などの自然災害が発生すれば、被災地の復興作業が必要となる。
民間の大型再開発や住宅建設などの需要も旺盛だ。こうした社会インフラの老朽化と復興需要、民間工事に対応するため、建築系資格を持った人材の需要が高まっている。
一方、少子高齢化やライフスタイルの多様化に伴い、住環境に対するニーズは大きく変化している。さらに投資目的での不動産購入も盛んになっている。そうした中、不動産取引の仲介や管理に関する不動産系資格の需要も高まっている。
建設・不動産の資格で扱える業務は、法律で定められた独占業務が多く、引く手あまたで一生食える資格も多い。
ただし、建設・不動産業界では、Building Information Modeling(BIM)や人工知能(AI)、ロボット工学などの新技術が導入されている。これらの技術は業務の効率化や安全性の向上、品質の改善などに貢献する一方、図面の作成・修正、設計・施工のシミュレーションなどAIに食われる建設・不動産の仕事が今後出てくる可能性は高い。
次ページでは、建設・不動産業界でAIに食われない「一生食える四つの資格」について、具体的な業務範囲や制度改正による受験資格の変更点、ダブル資格を効率よく取得する高コスパ・タイパルートについて解説する。