楽しんで防災を考えたい!
筆者なりの「避難計画立案」

 これらを踏まえた上で、筆者も自分なりに楽しんで防災を行ってみることにした(以下は、筆者の妄想も入っているので、現実的にできないことも多いであろう。その点、読者のみなさまにはご了承いただきたい)。
 
 非常食や水は以前用意したものがあるのでいいとして、他のグッズは懐中電灯以外ないので、もう少し考えた方がよさそうである。
 
 筆者が「防災」として特に気にしていたのは、「どのように避難するか」であった。災害時に迅速に避難所へ移動するための、最適な一連の流れをあらかじめシミュレーションしておきたい。
 
 まず、猫を確保すべきである。今回の網の補修がうまくいっていれば猫は脱走せず無事自宅内にいるはずだから、発見次第キャリーバッグに確保する。妻と娘は在宅しているとして、彼女たちを安全に誘導せねばならない。
 
 火の元を確認した後、納戸に入れてある非常食入りバッグを手に取り、屋外への脱出の段へと移るが、災害が地震であった場合、玄関のドアや窓がゆがんで開かなくなっている可能性がある。その時どうすればよいか。もはやガラスを突き破って屋外に逃れるしかない。ガラスを突き破るしか脱出できない場合、どうすればいいのか…。

 椅子を取りに行くスペースや時間がない場合は、この雄々しき肉体を用いてガラスを突き破るほかない。腕を顔の前でクロスして、そこを中心にガラスにぶち当たっていくのである(プロレスでいうと、今調べたところ「フライング・クロスチョップ」という技に似た形となる)。そして無事屋外へと脱出できたら避難所に歩いて向かう――。

 …好き勝手に妄想してみたものの、もし本当に窓ガラスに無防備に突撃したり、椅子を投げたりすれば、自ら血だらけになり、避難どころではなくなる可能性が高いであろう。読者の方々は真似などしないで、避難方法をそれぞれで調べていただきたい。

 筆者も今後、現実的な避難計画をブラッシュアップしていきたいと思う。
 
 いっぺんに「あれもこれも全部やろう」と構えると防災へのハードルが高くなるので、まずは自分が楽しんでやれそうなところからひとつずつ始めてみるのがよさそうだ。防災の類に付きまとうおっくうさは、着手してみれば割と順調に進んで、当初感じていた面倒くささなどは雲散霧消してしまうことが多い。最初の一歩を踏み出すことが、とにもかくにも肝心である。その最初の一歩を踏み出すためのブーストとして、ぜひ「自分なりの楽しみ方を取り入れた防災」を、ここに提唱したい。