というのも、長年、不登校で悩む多くの親御さんを支援してきたなかで、不登校から抜け出せた親御さんたちに、ある共通点があることに気づいたからです。

 それは、愛情をお子さんだけではなく、自分自身にも向けているということ。

 時に親は、子どもを愛するあまり、自分のことは顧みず、子どもにすべての愛情を注ぎ込んでしまうことがあります。すると、親は元気をなくし、子どもは息苦しくなってしまうのです。

 愛は、自分を愛している分しか、相手には伝わりません。子どもを愛するなら、同じだけ自分自身を愛する必要があるのです。

 子どもが学校へ楽しく通えるようになるには、まず、親が元気になること。そのためには、自分を最優先させること。“自分ファースト”になるんです。

 子どもの元気は、そのあとについてきます。

 そして、子どもを批判するのではなく、全力で応援します。子どもが成功しても、失敗しても、まずは努力をしっかりと見て、たたえてあげてください。一つひとつは小さな種ですが、それは必ずやお子さんの心に届き、きっと大きな花を咲かせるでしょう。