「マイナス金利時代の終焉」で株価のバブルも終わる米国などでの株価急落は日本以外の多くの国で長期実質金利がマイナス圏を脱して上昇しているからだ。インフレ退治で多くの国が利上げに転じ株価バブルも終わりそうだ Photo:Spencer Platt/gettyimages

ECBに続きFRB、9月も利上げ
金利がマイナス圏を脱出

 9月14日、ニューヨーク証券取引所で株価が大幅に下落した。そのあおりで日本の株価も下落した。その後反発したが、株価は不安定な動きを示している。

 FRB(アメリカ連邦準備制度理事会)が金利を引き上げているので、株価下落は当然の結果だ。FRBは20、21日に開いたFOMC(連邦公開市場委員会)でも利上げを決めた。

 新型コロナウイルスの感染拡大期には多くの国で金融緩和策により金利が低下し経済の落ち込み防止に寄与した一方で、株価のバブルをもたらした。

 だが2022年以降は、コロナ禍からの経済回復やロシアのウクライナ侵攻による資源価格高騰などを背景にした物価上昇で、金利は上昇し始めた。

 ECB(欧州中央銀行)も7月にマイナス金利政策をやめたが、政策金利だけでなく、実質長期金利もマイナス圏を脱して上昇している。

 株価のバブルも終わりそうだ。