世界中が大絶賛する最強のノート術『バレットジャーナル』。本書の手法は、アメリカのデジタルプロダクト・デザイナーであるライダー・キャロル氏が発案。幼少期に注意欠陥障害(ADD)の診断を受け、日常生活を送ることに苦労した経験から、頭のなかを常に整理するために考え出した画期的メソッドだ。「人生が激変した!」と効果を実感する人が世界中で続出している。1冊のノートと1本のペンがあれば誰でもはじめられ、日々のあらゆる悩みを解決できるのが特徴だ。本稿では、本書より一部を抜粋・編集して、頭のなかを整理する方法を紹介していく。(構成:長沼良和)

【世界で話題のノート術】<br />「手書きのノート」を書き続けると「人生が好転」するワケPhoto: Adobe Stock

「タスクの達成」を喜ぼう

 バレットジャーナルでは、タスクを書き出してToDoリストとして管理をする。

 タスクをひとつ完了させたら、「×」を書いて削除していく。これが成果を表す勲章となる。

 大事なことは、タスクを完了させた自分をしっかり評価することだ。

 その際には、「よし!」と声を出してガッツポーズするのもいいし、友達に報告して喜び合ってもいいかもしれない。

 大きめのタスクを達成したら、自分にご褒美をするというのも良いだろう。

大きな山を越えた、長期的な目標を達成したという場合には、それにふさわしいお祝いをしよう。(P.262)

「やり遂げた自分」を評価する

 タスクを完了させたことをきちんと評価するのは、自分を「ポジティブな気分」にさせる儀式といえる。

ささやかな勝利を祝うと、自己認識と気持ちの持ち方を大きく変えられる。僕たちは、つい失敗したことをくよくよ考えがちだし、きちんと終えたことをなおざりにしがちだ。(P.263)

 やり遂げたことを自分自身で評価できれば、他のタスクにも「より前向きに取り組める好循環」に入れるだろう。

「できたこと」を前向きに受け止める練習

 基本的に、我々はできたことを当たり前にとらえ、できなかったことに意識をフォーカスしがちだ。

 そのため、できないことがあったらそれに引っ張られて、ネガティブになってしまう傾向がある。

 そうならないために、「まだこんなにたくさんの仕事が残っている」と考えがちなところを、「今までこれだけやり遂げられたのだから、残りもやり切れる」と前向きに受け止めることが非常に重要になる。

「こんな山ほどの用事、どうすればこなせるんだろう?」という考え方を、「ほら、こんなに頑張ったんだ!自分は成果をあげたんだ!」という考え方に変えられる。すると、失敗への恐怖に支配されないようになる。(P.263)

 前向きに受け止められれば、仮に失敗したとしてもそこで止まらずに「よくある試練」と受け止め、次に進みやすくなる。

 物事を楽観的にとらえる練習は、自分を肯定して失敗に負けない力を身につける大切な機会としてとらえてほしい。

「やり切れたこと」に感謝しよう

 ここでおすすめしたいのが、達成できたことを紙に書くことだ。

「感謝ログ」をつくって、達成できたことに感謝しながら書き連ねていこう。

 達成した成果を紙に書き出すことで、自分の成し遂げたことを再認識して誇りを持つことができる。

 そして、成果を出せたのは自分だけの力ではなく、周りの人のおかげだったり、偶然の巡り合わせによるものだということに気づけるようになる。

 すると、感謝の気持ちが芽生えてくる。

「感謝する」習慣を身につければ、人間関係を改善し、心身ともに健康になり、他者への共感を深め、自尊心を高められることが証明されている。(P.264)

 感謝することを習慣化することで、良い出来事だけでなく悪い出来事も前向きに受け止めて次への糧にすることができ、ポジティブな気持ちを維持できるようになるだろう。

「感謝の習慣化」で人生が好転する

「感謝ログ」に感謝したことを1日に最低ひとつ書き込み続けることで、感謝のリストができてくる。

 やり切ったタスクだけでなく、友人、家族、同僚、先生、家に住めること、健康で生活できること等々、身のまわりのことに感謝していこう。

 感謝する習慣が身につくと、無理に探さなくても自然と感謝できることに気づくはずだ。

 どんなことにでも感謝ができるようになり、人生は本来感謝に満ちあふれたものであることが理解できるようになる。

 そして、感謝によって人生を楽しむ心の余裕が生まれ、自分が生かされていることを意識できるようになるのだ。