世界中が大絶賛する最強のノート術『バレットジャーナル』。本書の手法は、アメリカのデジタルプロダクト・デザイナーであるライダー・キャロル氏が発案。幼少期に注意欠陥障害(ADD)の診断を受け、日常生活を送ることに苦労した経験から、頭のなかを常に整理するために考え出した画期的メソッドだ。「人生が激変した!」と効果を実感する人が世界中で続出している。1冊のノートと1本のペンがあれば誰でもはじめられ、日々のあらゆる悩みを解決できるのが特徴だ。本稿では、本書より一部を抜粋・編集して、頭のなかを整理する方法を紹介していく。(構成:長沼良和)
「頭のなかがごちゃごちゃ」を整理しよう
「忙しい」という言葉を口癖のように言う人は多い。
ところが、本人がそう思っているだけで、実際にはそうではない場合がほとんどではないだろうか?
忙しいと思うのは、単に考えることが多すぎて「頭のなかがごちゃごちゃ」しているからだったりする。
現代人は、常に忙しくしていて時間がないと言われる。
その原因は毎日大量のインプットを強いられ、いろいろなことを同時に取り組んでいるからだ。
そんな状況に長くいれば、「頭のなかが整頓されていない状態」になるのは当然である。
だから、多くの人は自分が忙しいと思い込むことになる。
「決断の数」を意識的に減らす
頭のなかがごちゃごちゃになっているときに必要なのは、やるべきことを決めること。本当に大事なことを見極めなければならない。
しかし、その決断をするのには、かなりのエネルギーが必要になる。
現代では、やることの選択肢が無限にある。その反面、選択肢が多すぎて決められないという状況になることも増えてくる。
そのため、「決断する項目をできるだけ減らすこと」が重要になってくる。
選択肢を減らさないでいると、「いつまでも決断しないままの状態」が続くことになる。
決断しないことで不都合なことが生じてしまうこともあるだろう。
頭のなかを整理する「思考の目録」
では、決断の回数を減らすにはどうしたら良いだろうか。
この状況を解決するシンプルな方法がひとつある。「書き出すこと」である。
やらなければならない項目を全部紙に書き出してみるのだ。
その際に本書が紹介する「思考の目録」を活用すると、頭のなかでごちゃごちゃしていた思考をすっきりと整理できる。
以下に「思考の目録」をつくる具体的な方法を紹介していこう。
まず、紙を用意して3列の項目をつくる。縦に2本線を引いて三等分するか、三つ折りにするのでも良い。
そして、以下のように項目を作ったら、「しなければならないこと」を箇条書きで短く書いていく。
2. 真ん中の列には、取り組むべきことをすべて書き出す。
3. 最後の列には、取り組みたいことをすべて書き出す。(P.66)
自分と正直に向き合って、思いついたことをどんどん書いていこう。
頭のなかにあるものをすべて紙に書き出して、全体を俯瞰して見ることが大事だ。
「大事なこと」に集中する
完成した「思考の目録」を眺めると、やらなくても良いことまでやっていることに気づく。
「そもそもこの作業は必要なのか?」ということを、深く考えずにやっていることが意外と多いのではないだろうか。
ここで、以下の2つの質問について自問するとはっきりする。
2.これは必要不可欠だろうか?(P.68)
この2つに当てはまらなかったら、「この用事をやらなかったらどうなるだろう?」と考えてみよう。
やらなかった結果どんなことが起きるのか。不都合なことが起きるのか。悪いことが起きるのか。
もし何も起こらないようだったら、「思考の目録」から外そう。
このプロセスを繰り返すことで、思考がどんどん整理されていく。
もし忙しいと思ったら、頭のなかがごちゃごちゃになっている可能性が高い。
そんなときは、「思考の目録」を使って思考を全部紙に書き出して整理しよう。
思考を整理することで、本当に重要なことに集中できる。
人生をコントロールする第一歩を踏み出せるに違いない。