2022年出生数「80万人割れ」の脅威、労働力不足対策でまずやるべきことPhoto:PIXTA

22年の出生数、過去最少更新
生産年齢人口は95年から減少

「人口動態統計(速報)」(厚生労働省)によると、2022年1~6月の出生数は38万4942人と40万人を下回った。

 21年は1年間の出生数が81万1604人で、データがある明治32年(1899年)以降で最少になったが、このままでは今年は80万人を割り込む公算が大きい。

 生まれる子どもの数が減り続ければ、生産年齢人口はますます細っていく。

「人口推計」(総務省)によると、日本の生産年齢人口(15~64歳人口)は、95年の8726万人がピークで、そこから26年たった21年までに1276万人も減り、7450万人となっている。

 一方で同じ期間に、高齢者人口(65歳以上人口)は1828万人から3621万人へと1793万人増えた。出生数が多かった世代の寿命が延びている分、総人口(いわば食べる人)の減り方は緩やかだが、問題は、それ以上のスピードで生産年齢人口(いわば作る人)が減っていることだ。

 生産年齢人口1人が支える高齢者の数はどんどん増えていく。労働力不足への対策は喫緊の課題だ。