百貨店子会社そごう・西武の売却など、事業ポートフォリオの改革に動きだしたセブン&アイ・ホールディングス。同社を巡っては、売却について取り沙汰されては消えてきた事業会社が幾つかある。“セブン解体”の中、過去の思惑やしがらみを断ち切り、ノンコア事業として切り出される可能性が高いのはどこなのか。特集『セブン解体』(全6回)の#5では、その社名や売却先などについて、大胆に予想する。(ダイヤモンド編集部 新井美江子)
“セブン解体”の「台風の目」はどこだ!
そごう・西武に続く売却候補の社名とは
「間違いなく、今後セブン&アイ・ホールディングスの『台風の目』になるのは、この会社だ」(セブン&アイ競合関係者)
百貨店子会社そごう・西武の売却など、事業ポートフォリオの改革に動きだしたセブン&アイ。山が動いた――。流通業界の面々にとっては、そんな感覚だ。
競合関係者が“セブン解体”を占い、ある会社を挙げて「台風の目」と語るように、セブン&アイを巡っては、売却について取り沙汰される事業会社が幾つかある。
流通業界のガリバー、セブン&アイはこれまで、ロープで縛り付けられた『ガリバー旅行記』の主人公さながら身動きが取れずにいた。創業者・伊藤雅俊名誉会長と中興の祖・鈴木敏文名誉顧問という2人の「名誉人材」への配慮など、さまざまな思惑やしがらみにがんじがらめになっていたからだ。
しかし本特集#2『セブン&アイに解体を迫る「2つの衝撃」、売却はそごう・西武だけじゃ終わらない?』で述べた通り、セブン解体は待ったなしの様相を呈している。
では、しがらみを断ち切り、ノンコア事業として切り出される可能性が高いのはどこなのか。次ページでは、セブン&アイの「グループ経営」について振り返りながら、その社名や売却先などについて大胆に予想する。