セブン&アイ・ホールディングスのデジタルトランスフォーメーション(DX)大号令で、ITベンダーやコンサルティング会社は「DXバブル」に沸いた。ダイヤモンド編集部は、取引先のベンダー53社の実名と受注額が記された極秘リストを入手。DXバブルの恩恵を享受した企業はどこか。特集『セブンDX敗戦』(全15回)の#4では、リストの全容をランキング形式で公開する。(ダイヤモンド編集部編集委員 名古屋和希)
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ベンダー受注額極秘リスト
2位はあの親密ベンダー
セブン&アイ・ホールディングス(HD)のデジタルトランスフォーメーション(DX)大号令に色めき立ったのが、取引先のITベンダーやコンサルタント会社などだった。
この数年でベンダーやコンサルの受注合戦は過熱し、大型受注を巡り役員同士の「いざこざ」を引き起こしたこともあった(本特集の#2『【スクープ】セブン&アイと野村総研の蜜月に横やり、DX担当役員の「不始末」に創業家激怒』参照)。
そんな「DXバブル狂騒曲」を如実に表す、セブン&アイのある内部資料をダイヤモンド編集部は入手した。
「支払額上位ベンダー」
そう題したA4サイズ1枚のペーパーには、セブン&アイと取引する主要ベンダー計53社の実名と受注額の一覧が記されている。
受注額は百万円単位で、受注額順に取引先ベンダーがずらりと並ぶ。
今回はその極秘リストを基に、セブン&アイのベンダー受注額ランキングを作成した。
ランキングの2位にはセブン&アイと極めて親密なあのベンダーが入った。このベンダーを含め、トップクラスのベンダーの受注額はすさまじい規模を誇る。
順位と金額だけではない。リストを眺めると、巨費を投じて推し進めてきたセブン&アイのDX戦略が、ベンダーの序列を大きく変動させた様子も浮かび上がる。
セブン&アイのDXバブルの恩恵を享受したのはどの企業なのか。次ページでは、そのランキングを公開する。