88歳の現役体操教師が教える、いつまでも元気に過ごせる「心」の持ち方ちゃんと自分の体に意識を向ければ、体の変化にも敏感になるので、ちょっとした不調にも気づけるようになり、病気が大事に至らずにすむこともある(写真はイメージです) Photo:PIXTA

「きくち体操」創始者の菊池和子さん。御年88歳の今も現役で、パワフルに体操教室も開催しています。この元気の源はどこにあるのでしょうか。そこで今回は、菊池和子さんの著書『きくち体操 「心」の教室』(青春出版社)から、いくつになっても体を健やかに育む「心」の持ち方をご紹介します。

目的は、体を動かして、弱っているところに気づくこと

「こういう体操、生まれて初めて!」「頭を使うって、どういうことですか?」「うまくできなくてもいいんですか?」「この体操、菊池先生がつくったの!?」

 体操という言葉から、テレビ体操や高齢者向けの健康体操のようなイメージを抱く方が多いのでしょう。初めてきくち体操を体験したみなさんからは、ほぼ例外なく、こうした感想が聞こえてきます。

 そのたびに私は、「そうよ、だって誰も教えてくれなかったもの。だから自分で勉強して、ゼロからつくったのよ」と、答えています。

 きくち体操は、一般的な体操とは、やり方も考え方も違います。

 ふつうの体操教室なら、インストラクターの先生が前に立って、「はい、右手を上げて」「今度は左手を上げて」「両手をグルッと回して」と、次々とお手本を示していって、みなさんはそれを真似して、動かしていきますね。