保護者に優しく、子どもに楽しい!狭さゆえのメリット

 関係者諸氏に慰労のつもりで、めいと娘の面倒を一日見るべくどこかに連れ出すことを考えていた。筆者がよく伯父にどこかに連れて行ってもらっていたので、「遊びに連れて行ってくれる伯父」像を演じたいというのもあったかもしれない。
 
 女児2人を喜ばせるとなるとディズニーが鉄板だが、いくらめいがかなりしっかりしたお姉さんになってきているとはいえ、かの地で休日の混在時にワンオペで娘たちと遊びきる自信はない。支出のことを考えても自然に及び腰となる。そこでひらめいたのが「浅草花やしき」であった。

 アクセス良く、コスト面最強であり、あまり広くなさそうなのでヘトヘトになるまで歩き回るようなこともあるまいと、高をくくった。また、ディズニーに連れて行くとなると関係者諸氏(主に妻と妹夫妻)に恐縮されそうだが、花やしきであれば過分な恐縮を与えまいという計算もあった。結果、これが大当たりだったわけである。
 
 実は花やしきに赴くのは初めてで、そのレトロな遊園地がはたしてどのようなものか、かねて興味があった。
 
 花やしきは全体的にコンパクトである。たとえば面積でいうとディズニーランドは51万平方メートルであるのに対し、花やしきは約5800平方メートルである。単純に面積だけだと、約88倍の差がある。
 
 アトラクション同士が当たり前のように隣接しまくり、これは個人的には驚愕だったが、2つのアトラクションが2階建てのようになっている部分もあった。言うまでもなく、とにかく移動が楽だ。メリーゴーラウンドに乗った後に数十歩進めば、水の上を船が回るアトラクションがある。連続的に設置されたアトラクション群に、子どもはワクワクが途切れずさぞ楽しかろうと思う。

 アトラクションに並ぶ待ち時間もかなり短いのではあるまいか。実は今回アトラクションにはあまり乗らなかったのだが、メリーゴーラウンドなら5~10分で乗ることができた。
 
 低年齢の子どもが楽しめるアトラクションと、絶叫系が割合充実しているのも花やしきの特徴である。花やしきの絶叫系には富士急ハイランドのようなスケール感こそないが、趣は必ず感じられるはずである。
 
 しかし、密集するアトラクションとは裏腹に、人の混雑は“密集”と呼ぶには到底至らなかった。行った日がたまたまいいあんばいだったのだろうか。活気を感じさせる程度にはちゃんと混雑しているが、人混みが苦手な筆者もあまりストレスを感じることはなかった。
 
 こちらの記事『浅草花やしきに行ってみた!ファミリーで過ごすにも最高なレトロ遊園地』(レクリム)の花やしき広報ご担当の言葉によると、「保護者の方は、ベンチに座ってまったり、お子様は気に入ったアトラクションをエンドレス」らしい。たしかにそうした過ごし方が可能なのは花やしきならではであろう。