クロアチア観光業はコロナ前の過去最高水準まで回復

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 アドリア海の海辺で夏の休暇を過ごすリゾート客の動向が、国の経済に大きな影響を及ぼすクロアチア。2022年の今年は1500万人の観光客がクロアチアを訪問しました。過去最高水準を記録したコロナ前の2019年の同時期に比べ、入国者数91%、宿泊者数96%を達成、コロナだけでなく、ウクライナ危機の影響もほぼ感じさせない結果となりました。

 一方で、2019年まではよく見かけられた日本や中国、韓国からのツアー客をはじめ、アジアからの観光客は、今年はまだぐっと少ない印象でした。

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 2022年に顕著となってきて印象的なのが、クロアチアの国際化です。2013年にEU加盟を果たしたクロアチア。ドイツや北欧など、給与水準がクロアチアの2倍以上の国への労働者の出稼ぎ(移住)が徐々に加速、季節労働の観光業をはじめ、サービス業を中心とする労働者不足が近年社会問題化していました。

 これを受け、近隣のセルビアやボスニア・ヘルツェゴヴィナからの外国人労働者は徐々に増えてきていましたが、今年に入って、レストランやカフェを中心に、アジア人労働者を見かけることも珍しくなくなってきました。

 デジタルノマドビザ制度を利用して、クロアチアに移住する外国人も増えつつあり、社会の多様性が高まる傾向は好ましい一方、地元の情報に疎い観光業従事者も増え、情報が混乱するケースも見かけられるようになってきているようです。