「構造的円安時代」に入った日本経済が生き残る3つの対応策Photo:SOPA Images/gettyimages

今回の円安には構造的要因
世界経済のパラダイム変化考える必要

 急激な円安はこのところ一服感が出ているものの、先行き円安観測は払拭されたわけではない。

 今年に入って円安が断続的かつ大幅に進んできた背景には、日米の金利差拡大が指摘されているが、今の円安はそうした資金フロー面によるものにとどまらず、構造的な要因が働いているようにみえる。

 資源・エネルギー価格上昇や中国経済の位置付けの変化で、世界経済は従来の低コストで物価上がらない状況からコスト高・インフレ経済へとパラダイムシフトが起きている。

 その一方で、日本の輸出競争力は低下し、円安でもかつてのように輸出数量が伸びなくなった。

 いわば「構造的円安時代」に入り、日本経済は円安のメリットよりもデメリットの方が大きくなりつつあることを認識する必要がある。

 経済政策や企業経営もこれまでと違う発想や取り組みを進めていく必要がある。