ついついやりがちな「最悪の子育て」の3大習慣
それでは具体的に、どんな行動を避けるべきなのか?
コントロール型子育ての典型的なパターンには3つの要素があります。[7]
1つ目が、罰で脅すこと。
「これこれをああしないと、〇〇させないよ」
「これこれをああしたら、〇〇するからね」
など、何かやらせたり、やめさせようとするときに、子どもの楽しみを取り上げたり、罰を与えると脅してプレッシャーをかける。
子育ての場面で脅しはよくないといわれますが、科学的にも子どもの心やパフォーマンスに悪影響が出ることがわかっているのです。
2つ目が、よいパフォーマンスを期待する圧力。
「みんなよりよい成績を取ってね」とプレッシャーをかけたり、優れたスキルを身につけるように、子どもをまくし立てたりするのは避けるべきです。
子どもが進んで取り組もうとする楽しみを認めず、高いパフォーマンス期待を押しつける。
期待すればするほど、元気づけようとすればするほど、「〇〇ちゃんならできるから、やらないと!」と言いがちです。
よかれと思っても、科学が明らかにしてきたのはまったく逆の効果なので、注意しましょう。
3つ目が、罪悪感が湧くように叱りつけること。
親がやってほしくないことを、子どもがやったとき、
「なにやってんの。ダメでしょ!」
と感情的に怒鳴りつけることもあるでしょう。
すると、子どもは悲しくなり、辛くなり、時には恥ずかしく、罪悪感にさいなまれる。
悪い行為は悪いことなのでしっかり指摘しなくてはいけない。将来のために。
そう思えば思うほど、叱るときに力が入ってしまうものです。
しかし、よかれと思って叱っても、子どもに強い罪悪感や羞恥心を与えてしまっては逆効果になってしまうことがわかっています。
この悪い習慣が続くと、子どもは常に罪悪感や羞恥心によってコントロールされるようになり、前述した心のリスクにさらされるようになります。
ダメなことを理由を説明しながら伝えることと、強い罪悪感や羞恥心を植えつけてしまうまで感情的に叱りつけることはまったく違うので注意しましょう。