政策運営の停滞が予想される国政
バイデン氏、積み残しの公約実現は困難
米国の議会中間選挙は、最後に残っていた12月6日のジョージア州での決選投票で、民主党の現職上院議員が再選を果たし、ようやく選挙結果がまとまった。
ジョージア州の結果を受け、最終的には上院では民主党が多数派を維持、一方で下院では共和党が民主党から僅差で多数派を奪回することになった。
来年1月から始まる会期は、現在の民主党が上下両院で多数派である組み合わせから、両院で多数派が異なる「ねじれ議会」に変わる。
法律を審議するにあたり、大統領と議会による交渉だけでなく、上下院をまたいだ党派間の調整までもが必要になり、政策運営が滞る典型的な組み合わせだ。
これから2年間、24年の国政選挙までの政策運営が停滞することは避けられず、バイデン大統領が当初の2年で積み残した教育や子育て支援を柱にした「米家族計画」などの大統領選の公約が、再び動き出す可能性は、限りなく低くなった。
だが国政の停滞が予想される一方で、民主・共和両党ともに活発な展開が予想されるのが州政府だ。