いよいよ今夜、「芸人マジ歌選手権」が放送される(1/3 23:30~25:00 テレビ東京にて放送)。ずっと楽しみに待っていた人も多いのではないだろうか。本記事は「芸人マジ歌選手権」を生んで育てた、元テレビ東京プロデューサー佐久間宣行さんの仕事論。佐久間Pはどんな仕事観を持っているのか。ぜひ、本記事を覗いてほしい。2023年はどんな1年にしたいだろうか。「上司に悩まされた」「部下に悩まされた」「同僚やクライアントに苦しめられた」、それぞれいろいろあっただろう。ビジネスパーソンの悩みの多くは人間関係に由来するもの。現在、この問題をはじめ、仕事にまつわる多くの悩みを圧倒的な説得力をもって解決することで人気なのが、プロデューサー・佐久間宣行さん初のビジネス書『佐久間宣行のずるい仕事術』だ。ここでは本書から佐久間氏が提唱する仕事術の一部をお届けする。
ビビらず「アピれ」
自分の得意を見つけた人は、それを他人に「覚えてもらう」必要がある。
仕事については「自分ができること」「やりたいこと」のアピールが必要だということだ。
まだ何者でもないうちから「これをやりたい」と主張しまくったってかまわない。
恥ずかしがる必要もない。
もちろんその願いがすぐに叶うほど、組織は都合のいい場所じゃないけれど、アピールしたらチャンスを回してもらえる可能性はぐっと高まる。
後で言ってもムダ
たとえば僕らの仕事で言えば、バラエティの案件が発生したとき、「なんでもできる優等生の○○さん」より「絶対にお笑いをやりたい佐久間」のほうが、仕事が回ってくる確率はずっと高い。
ときどき30代半ばになってから「じつは俺……ずっとお笑いの番組をやってみたかったんですよ」と言ってくる後輩がいるけれど、これは僕に言わせれば「それまで主張しなかったお前が悪い」だ。
組織で働く以上、自分のキャラクターをわかってもらえないかぎり、望むチャンスは巡ってこない。
アピる「勇気」も必要
自分が思っているより他人は自分に興味がない。
他人の話なんて聞いていないし、聞いても忘れる。
だからあらゆる手段で何度でも「○○をやりたい」と伝える勇気が必要になる。
ただ、飲みの席での雑談はすぐに忘れ去られるし、本気度も伝わらない。
だからこれは必ず「仕事の場」で伝えること。
ちなみに僕は「バラエティがやりたい」と口に出すだけでなく、何度も何度も企画書を出した。
まずは「量」と「インパクト」。やりたいを「行動」でも示していた。
するとだんだん「佐久間といえばお笑い」というキャラクターが理解されて、結果、まだ未経験で若かったのに、「佐久間はお笑いがほんとに好きみたいだから、ネタ番組のオーディションをやってみろ」とチャンスをもらえた。
そこで出会ったのが、劇団ひとりとおぎやはぎ。
このときできた番組が、15年続いている「ゴッドタン」という番組だ。
他人は察してなんかくれない
チームの中で自分をアピールするなんて、気後れするかもしれない。
できるかわからないことをアピールするのは、勇気がいることだろう。
でも、チャンスは天から降ってはこないし、「じつはこういう仕事がしたいんじゃないか」と察してくれる上司もまずいない。
だから「あいつは、こういう仕事がしたいやつ」と覚えてもらうまで、言葉と行動でしつこくしつこく伝えよう。
※本書には、この他、多くの仕事術が収録されています