わが国の就業者は6270万人と、
前年に比べて19万人減少

 2012年のわが国の就業者数は、対前年比19万人減の6270万人となり、5年連続で減少した。就業者数が減少することは、一般には経済に悪影響を与えると言われているが、対前年比19万人減の要因分解をしてみると、次のようになり、団塊世代の65歳到達を含む高齢化等の人口変動要因を、就業率の上昇(特に15~64歳の女性)で補っている姿が鮮明に浮かび上がる。

失業率も有効求人倍率も改善、雇用は好転へ<br />将来的には女性の就業率向上が鍵(出所:総務省 「労働力調査の結果を見る際のポイント」 2013年2月1日)

 2012年は65歳以上人口が88万人増加した一方で、15歳~64歳人口は102万人減少した。しかし、15歳~64歳の就業率をみると、男性の80.3%に対して、女性は(2003年以降上昇傾向が続いているものの)まだ60.7%に過ぎない。女性の就業率が1%上がれば、就業者が約50万人増える計算になるので、少子高齢化が進むわが国においては、女性が働きやすい職場、社会環境を整備していくことを通じて、女性の就業を促すことが(就業人口を増やす)最も有効な方策であろう。

 因みに、女性の就業率を国際比較すれば(2010年、OECD)日本の60.1%に対して、アメリカが62.4%、英国が65.3%、ドイツが66.1%、フランスが59.9%となっている(女性の社会進出が進んでいる北欧3国では軒並み70%を超えている)。