「いるだけで空気を良くする人」がやっていることベスト1

近年、「頭の回転の速さの象徴」としてお笑い芸人が多くの場面で活躍をしている。そんなあらゆるジャンルで活躍をし続けるお笑い芸人たちをこれまで30年間指導し続けてきた伝説のお笑い講師・本多正識氏による『1秒で答えをつくる力 お笑い芸人が学ぶ「切り返し」のプロになる48の技術』が2022年12月に発刊された。ナインティナインや中川家、キングコング、かまいたちなど今をときめく芸人たちがその門を叩いてきた「NSC（吉本総合芸能学院）」で本多氏が教えてきた内容をビジネスパーソン向けにアレンジした本書は西野亮廣氏、濱家隆一氏（かまいたち）、山内健司氏（かまいたち）などからも絶賛されている。本記事では、『1秒で答えをつくる力 お笑い芸人が学ぶ「切り返し」のプロになる48の技術』より、本文の一部を抜粋・再編集し掲載する。

「空気を良くする人」に喋り上手かどうかは関係ない

　表情は相手に感情を伝えるのに最も重要な要素です。笑顔が素敵な人の周りには自然と人が集まります。私が普段仕事をしている芸人やビジネスパーソンの方々も同じです。

　表情が豊かな方は仮に口数が少なくても自然とその人のキャラクターがわかるため、気がつけばこちらも心を開いてしまいます。

　ですので、NSC（お笑い養成所）の生徒にも口酸っぱく、表情の大切さについて教えています。今回はその採用を紹介します。必要なものは鏡だけです。朝に顔を洗うときなど試してみてください。準備ができたら、鏡の前で自分の表情を何度も確認してみましょう。

　つくる表情は、

・笑顔
・泣き顔
・怒り顔

　の3つです。加えて、

・少し
・かなり
・最高

　の3つのバージョンをつくってみましょう。

　最初は自分のイメージしている表情とかなりかけ離れているはずです。生徒たちには手鏡ひとつあればトイレでも布団のなかでも声を出さずにひとりで練習できるので、「やれるだけやってみよう」と教えているほど重要かつ簡単なトレーニングです。

　合計9つの表情ができると思うので、それぞれ頭のなかでいいので、3段階で自己評価をしてみましょう。

笑顔
・少し（伝わる・まぁ伝わる・伝わらない）
・かなり（伝わる・まぁ伝わる・伝わらない）
・最高（伝わる・まぁ伝わる・伝わらない）

泣き顔
・少し（伝わる・まぁ伝わる・伝わらない）
・かなり（伝わる・まぁ伝わる・伝わらない）
・最高（伝わる・まぁ伝わる・伝わらない）

怒り顔
・少し（伝わる・まぁ伝わる・伝わらない）
・かなり（伝わる・まぁ伝わる・伝わらない）
・最高（伝わる・まぁ伝わる・伝わらない）

　9つ中、6つ以上が「伝わる」だったら、合格です。自分では評価しづらい人は、家族や友人・同僚に自分の表情を見てもらうのもおすすめです。