「日本人は無宗教なの?」外国人のよくある質問にプロのガイドはどう答えるか

海外旅行ガイドブックの決定版『地球の歩き方』から、今回紹介する記事は「訪日外国人からよく受ける質問 part 2」です。日本各地で訪日外国人向けのツアーを行っているマジカルトリップ。そのガイドが「訪日外国人からよく受ける質問」とその回答例を『今こそ学びたい日本のこと』の著者・蜂谷さんが紹介。「信仰・あなた自身への質問」をテーマにお届けします。訪日外国人も増え、海外旅行も再開しはじめている今、日本のことを答えられるように、参考にしてみてください。(文/蜂谷翔音 写真/istock)

「神社と寺院の違いって?」

「日本人は無宗教なの?」外国人のよくある質問にプロのガイドはどう答えるか寺院の入り口にある三門と金剛力士像

 日本の観光と切っても切れないのが神社や寺院。外国人を案内する上で外せないスポットなので、そもそも神社や寺院にはどんな違いがあるのかを理解しておくと、パッと聞かれても困りません。

回答例

 神社と寺院の違いは、宗教の種類です。神社は日本古来より信仰されている神道の施設で、寺院は538年に中国を経由して伝えられたインド発祥の仏教の施設です。

解説・補足

 シンプルに答える場合、いつもこのように答えています。ただ、もちろん宗教の違いだけではありません。たとえば入口の違い。神社には鳥居という、人間社会と神域の境目を示す門があり、両端には邪気を払う狛犬の像が設置されています。寺院には、寺院や仏法を守る存在として金剛力士像や、仏教の目的である悟りに至るための3つの試練を示す三門(三解脱門の略)などがあることが多いです。

 このように、外観の違いなども説明するとより分かりやすく伝えられます。

 また「具体的にどのような教えの違いがありますか?」など、より深い質問にも答えられるように、神道の教えである「穢れ」「産霊」「八百万の神」について、仏教での「悟り」「諸行無常」「禅」についてなども事前に理解しておくとよいでしょう(『今こそ学びたい日本のこと』にそれぞれ記載があるので、「より知りたい!」と思ったら見てみてください)。