薬の服用「食後」は何分以内のことを指す?意外と知らない人体の不思議Photo:PIXTA

 新型コロナウイルス感染症が広がってから、多少のことで医療機関を受診するのはためらわれる、という人は多いのではないか。のどが痛い、おなかが痛い、微熱が出た……以前ならかかりつけ医を受診していたケースでも、病院でのコロナ感染が怖かったり、医療現場のひっ迫に遠慮する気持ちが生まれたり。

 実際、2022年4月27日に厚生労働省が公表した「医療施設調査・病院報告」では、2020年の病院の1日あたりの外来患者数が前年比で9.9%減少している。同省は新型コロナウイルス感染拡大の影響で受診を控える動きがあったとみている。

 こうなると急な体調不良で「いざ受診」というときは、最適な科に一度でたどり着きたい。処方された薬も適切に服用して、回復を早めたい。発売されたばかりの『トレーニング・ダイエットの前に 今さら聞けない人体の超基本』から、診療科の探し方と薬の服用の仕方について知っておきたいことをまとめた。

 現代医療の進歩により、受診科の専門化は進む一方。専門性が高まって安心して治療してもらえるのはいいのだが、症状によっては適切な科がわかりにくいということも少なくない。例えば、発熱したとき。上のチャートを見てほしい。同じ「38度以上の発熱」でも、頭痛を伴うとき、下痢の症状があるとき、より高い熱があるときなど、付随する症状によって受診する科は違ってくる。

 また、厚生労働省は、病院や診療所が外部に発信するときに使える「広告可能な診療科名」を定めていて、それも受診する科に迷ったときの参考になる。

 各都道府県が設置している無料の相談窓口や、救急安心センター事業の診療相談(電話番号は#7119)も頼りになる。総務省消防庁は、症状の緊急度に応じた対応を判定したり、医療機関を検索したりできるアプリ「Q助」も提供している。

 もう一つ、知っているようで知らないのは、受診して処方された薬の適切な飲み方だ。