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コロナ禍で夜のお店が軒並み苦境に立たされた中でも、2021年に5億2000万もの売り上げをたたき出したホストの降矢まさき氏。「究極の人たらし術」を持つ降矢氏によれば、お客様の心を満たすべく、相手の髪からつま先まで観察する技術はビジネスシーンにも活かせるという。本稿では、『日本一「嫌われない男」の億を売る技術』(扶桑社)より、トップホストが必ず備え持つ洞察力について抜粋紹介します。
売れ続けるホストが
「鋭い洞察力」を持つ理由
ゴジラ像がそびえる「新宿東宝ビル」の裏にあるのが花道通り。その通りを歩くと、ホストの看板が何枚も立っています。周辺を散策すると、ホストが紹介されている動画のCMが至るところで流れています。ここで取り上げられているホストたちは皆、各ホストクラブの顔、いわゆる看板ホストです。
ホストクラブは女性を相手にする接客業です。女性から選ばれなければ指名数、売上高、それぞれのランクで上位に入ることはできません。「女性からお声がかかる」と聞くと、各ホストクラブには、さぞジャニーズ級やイケメン俳優クラスの、今風の男前が揃っているのかと思うかもしれませんが、そんなことはまったくありません。僕のようなザ・昭和を感じさせるホストも少なくないのです。
容姿端麗はそれ自体が武器となりますし、爆発的な売り上げを一時的に叩き出すホストが実在するのは事実です。ですが、多くのお客様は美術展や写真展を訪れるように、イケメンを見にきているわけではありません。イケメンという外見の魅力だけで押し切ろうとするホストは、その栄華が衰えるのも総じて早く、一発屋ホストに陥りがちです。やはり、売れ続けている人は、相手の心を満たすすべに長けています。そして、そんな相手の満たされぬ心を嗅ぎ分けるには、鋭い洞察力が絶対に欠かせません。これはどんなビジネスでも変わりません。
では、いかにしてお客様の心の動きや性格を読み解いていくのか。マニュアルではないので100%当てはまるとは言い切れませんが、僕がこれまでの経験から得てきた知見の一部をご覧ください。
足先が上を向いていたら
「会話がつまらない」サイン
お客様の性格を知るヒントは、表情だけではなく、仕草にも潜んでいます。僕の脳内にストックされている「分析書」からいくつか紹介します。
まずは、鼻に注目してみましょう。鼻を頻繁に触るくせがある人は、控えめな性格で恥ずかしがり屋さんである場合が多い。バカ騒ぎをせずに声のボリュームを抑えて、ほかのお客様やホストの視線がこちらに向かないようコミュニケーションを取るように気を配ります。お客様の気分を高揚させるために、あえて少しキザな言葉を投げかけるのも、「また会いたい」と思わせるには効果的です。
自分に関心を持ってもらえているかを把握するには、眉を見るのがいいでしょう。お客様の眉がよく動いていると、会話を楽しんでくれていて、僕に興味を抱いてくれている証し。また、相手は好奇心が強く前向きでポジティブな人柄でもあります。この手のタイプは、感情を同調させることを意識した接客を心がければ、お互いの共有感覚を高めることができます。
お店に来店して着席。お客様がカバンを膝の上に置いたら、それは壁を築いた証しです。ホストクラブ、あるいはホストに不安感や警戒心を抱いています。会話中に背もたれに寄りかかって両ひじを抱え込んだり、耳を触ったりするのも同様です。終始笑顔でいることを心がけ、丁寧な言葉遣いを意識します。強引にボトルを入れてもらおうなんて、もってのほかです。
対照的に、長袖の袖をまくったり、膝の下に隠していた手をテーブルの上に出したりしたら、リラックスし始めていることがわかります。調子に乗らず、それまでのペースを保ちながら、場をコントロールしていきます。もし会話中に、お客様が頬を両手で覆ったら、それは照れポイント。会話の流れを壊さずに自然と似たような内容の発言を挟んでいくと、お客様の気分を上げることができます。
ホストクラブでお客様は、ソファに腰をかけた状態でホストから接客を受けます。会話の話題が切り替わったら、少し間を置いてから何げなくお客様の足元に目を向けてみましょう。しきりに足を組み替えたり、組んでいる足のつま先が上を向いていたりしたら、会話の内容がつまらなくて欲求不満になっている兆候です。即座に話題を切り替えましょう。また、片足を曲げて、もう片方の足を伸ばしていたり、足をブラブラと揺らしたりしているのも同様で、トークに飽きています。話題を何度か変えても状況が変わらないようなら、トークの上手いヘルプを卓に呼んだりすることで、女性の気分転換を図り、場を盛り上げていきます。







