コロナ禍で就職活動がリモート化し、学生と企業が直接面談する機会が減った。それに伴い、採用時のミスマッチ増加が懸念されている。就職・採用活動をお互い成功させるために大事なポイントとは何か。就活の実態調査の結果からひもといていく。(ダイヤモンド社 ヴァーティカルメディア編集部 大根田康介)
「いい企業」はゴールにあらず
入社後の貢献、信頼、成長が大事
ジョブ型採用、売り手市場、2022年問題、配属ガチャ、就活早期化――こうした新卒の就活を取り巻く環境を表すキーワードを基に、リクルートマネジメントソリューションズは2023年卒の大学4年生、大学院2年生1316人を対象として就活の実態を調査した。
そもそも、就職・採用活動における望ましいゴールとは何か。世間一般でいわれる「いい企業」に入ることでも、採用の目標数を達成することでもない。あくまで入社後が大切だ。仕事を通じて社会に対して貢献し、人からの信頼を得て、自身の成長に対する実感を持てることが大事で、それができなければ、入社後の早期のメンタル不全、成長の停滞などにつながる恐れがある。企業に定着し活躍するためには、就職・採用活動の段階でミスマッチを防ぐのが重要なポイントだ。
2022年を境に若者の人口は減り、より人材獲得競争が激しくなる「2022年問題」に直面する中、学生と企業の双方が就職・採用活動を成功させるためのポイントとは何か。今回の調査結果を基に整理してみよう。