売るべきなのは、D社

 売買高の増加と同時に、株価が急落しているD社の投資判断は「売り」です。

 売買高の増加を伴う急落は強い売りシグナル。何らかの悪材料をつかんだ投資家が、大慌てで売ってきていると考えられるからです。

下落した銘柄を売って、ポートフォリオを良い状態に保つ

 株で負ける人の多くは、手持ちの株が急落しても売りません。含み損を我慢し、含み損が膨らんでも「売っていないから損ではない」と考え、耐えようと考えます。

 その結果、さらに含み損が膨らみ、大底で売らなければならない状態になり、大損するのが典型的な負けパターンでしょう。

 それを避けるにはどうすれば良いかというと、含み損も確定損失もどちらも損失だと理解して、まずは出血を止めなければなりません。つまり、急落している保有株をすぐに切り捨てることです。

 不要な銘柄を持ち続けても意味がありません。どの銘柄を買うかで悩む前に、まずは手元にある銘柄を整理して、悪い銘柄はすぐに売り、良い銘柄だけを残すようにしましょう。

 ファンドマネジャーも、急落した保有銘柄はすぐに売ります。もちろん急落した背景なども調べますが、急落している株を手放さない限りポートフォリオが悪化し続けますので、ストップ安でも売りますし、売り切れなければ翌日も売り注文を出します。

 個人投資家には逆張り視点の人が多く、急落した株はお買い得に見えることもあるでしょう。しかし、その株は機関投資家が切り捨てている銘柄かもしれません。翌日も、その翌日も売ってくる可能性があるため、安易な逆張りで買うのはとても危険です。