米国と同盟・友好関係にあるアジア諸国・地域は、中国が高高度の気球を世界的なスパイ活動に利用していると米政府が非難したことを受け、こうした飛行体に対する警戒を強めている。アジア地域では長年にわたり、予告なしに気球が領空に侵入することがおおむね容認されてきたが、そうした時期に終止符を打つことになる。アジア太平洋地域では、所属不明の気球が毎年目撃されている。日々の機密情報の入手が可能な台湾のある軍当局者の話では、台湾当局は、中国製とみられる気球をほぼ四半期に1回のペースで、主に中国沿岸近くの台湾の離島上空で特定している。日本は、ここ3年連続で外国製の気球が領空内で目撃されたことを確認している。アジア太平洋地域の各政府は気球について通常、安全保障上の脅威としては衛星による偵察や中国軍機や艦船の侵入ほど深刻ではないとみているが、政府当局者らは懸念の度合いを強めていると話す。
中国の偵察気球、アジアの米同盟国の脅威に
高高度の飛行体に対する寛容な姿勢を転換へ
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