選ばれるクスリ#24Photo:Image Source/gettyimages

忙しい毎日を送る働き盛り世代。体のどこかに痛みを抱えながらも、医師にかかる時間がなかなか取れないものだ。特集『選ばれるクスリ』(全36回)の#24では、何とかしたい頭痛、腹痛、筋肉痛に強い味方となる最強の市販薬を、痛み止めの専門家に聞いた。(監修/薬剤師・児島悠史、麻酔科医・筒井冨美、構成/ダイヤモンド編集部 野村聖子)

市販薬のエキスパートが教える
“最強”の痛み止め薬

 増大する医療費削減の切り札として、2017年から始まったセルフメディケーション税制。厚生労働省が指定した市販薬の購入が年間1万2000円を超えた場合、医療費が控除される。21年までの時限措置とされていたが、同年末に発表された税制改正大綱で5年間延長されることが決まった。

 加えて、スイッチOTC医薬品(医療用と同成分を市販薬に転用した医薬品)のみに限られていた控除対象が拡大され、使い勝手が良くなっている。とはいえ、いざ薬局に足を踏み入れると、頭痛薬だけでもあまたの種類がある。医療費控除の観点から「セルフメディケーション税控除対象」というマーク付きの商品を選んだ方がお得なのは間違いないが、痛みがつらいときに重要なのはその効果だ。

 脳卒中や心筋梗塞など、医療機関にかかるべき危ない病気を見分ける必要はあるが「日常的な痛みは市販薬で十分収まることが多い」(薬剤師の児島悠史氏)という。

 医師にかかる時間はない。でも、とにかく今すぐに痛みを何とかしたい――。そんなときに強い味方となる最強の市販薬は何か。頭痛、胃やおなかの痛み、筋肉痛の3種類の痛みに効く市販薬を探した。