市場は長らく続けてきた米連邦準備制度理事会(FRB)とのチキンレースをついに断念したようだ。  インフレの鈍化を受けてFRBが年内に利下げを始めるとみた投資家の買いによって、1月の相場は大きく上昇した。政策転換について考えるのは時期尚早というFRB幹部らの声は届かなかった。  2月3日に1月の米雇用統計が発表されると投資家の楽観ムードに陰りが見え始め、14日発表のインフレ統計が高止まりしたことでトレーダーは再びぐらついた。足元では市場の長期見通しにFRBの最新予測がようやく反映され始めている。