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コンサル“ビッグ4”の一角、PwCコンサルティングは、23年6月期に売上高を1000億円の大台に乗せる見込みだ。想定を上回る急成長を続ける同社を率いる大竹伸明CEOは「5年後に売上高倍増」の大胆計画を掲げる。連載『コンサル大解剖』では、大竹氏のインタビューの前編として、PwCの売上高倍増に向けた独自戦略や計画必達に向けたコンサル大増員構想について詳報する。（ダイヤモンド編集部 山本 輝）
売上高1000億円は前倒し達成へ
大竹氏「5～6年後に売上高倍増」
――PwCコンサルティングは現在進行中の経営計画の中で、1000億円の売上高目標を掲げています。足元の業績について教えてください。
おかげさまで、ずっとダブルディジット（2桁）の成長率を継続しています。もともと2024年6月期に1000億円の売上高を目標にしていたのですが、この会計年度での達成がいま濃厚です。ざっくり1年前倒しというスピードですね。
――好調の要因は何でしょうか？
まず全体基調として、コンサルティングに対して非常にニーズが強かったというのがあります。
とはいえ、現在のようにコンサル業界が過熱して“過当競争”に入ってくるのも分かっていたので、独自に取り組んできたこともある。
その一つが、顧客に優先順位をつけて、「プライオリティアカウント」と呼ばれる主要な顧客にターゲットを絞り込んでいくということです。これによって、面と面のお付き合いができ、顧客に最善のベネフィットを提供できるようになります。
実は、プライオリティアカウントは40社あるのですが、これだけで全体の売り上げの約7割を形成しています。ここでアカウントをぐっと絞るというのが大事だったのです。
次ページでは、大竹氏が独自の主要顧客絞り込み戦略の要諦を解説する。さらに、売上高倍増に向け、現在の4000人から大幅増員する構想も明かす。ただし、大竹氏はやみくもな増員には否定的だ。では、PwCはどのように人員体制を拡充していくのか。大竹氏が明かすキーワードは「分業化」と「工業化」だ。新卒やコンサル未経験の中途などの採用計画の詳細と併せ、人材引き止め策といった同社の人事戦略の全容を詳報する。
