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2016年にサービス開始した転職プラットフォーム「外資就活ネクスト」は、約6万人が登録(25年12月末時点)し、これまでのマッチング数は累計約20万件に上ります。登録者の3割は現職コンサルタントで、利用者の転職先の約7割がコンサルティングファームとなっています。長期連載『コンサル大解剖』の本稿では、昨年の「外資就活ネクスト」における転職実績(25年1月~11月末までの実績)などを基に、コンサル転職のトレンドについて解説。ファーム別の転職者数のランキングや、年収帯別の人気の転職先なども紹介します。(外資就活ネクスト事業責任者 武藤洸平)
コンサル転職の年収は87万増の927万に
背景にマネージャー職以上のニーズ増
2025年のコンサル転職市場は引き続き活況で、「外資就活ネクスト」における25年実績(25年1月~11月末までの実績)では、現職コンサル人材の転職者数は24年比で約20%増となりました。ここ数年は昨年対比20%増の推移が続いており、堅調な成長をたどっています。
米国では、AIシフトや非稼働人員増加に伴って大手コンサルティングファームが大規模な人員削減に踏み切るニュースが相次いでいますが、現状では日本法人への影響は出ておりません。また、内資系ファームについてはまだまだ人手が足りないという企業が多い印象です。中でも新興系ファームの採用活動は活況で、給与額は上昇傾向、かつ採用人数も拡大傾向にあります。
25年の転職者データにおける一番のトピックスは、転職者の平均年収が87万円増の927万円と初めて900万円台に乗ったことです。23年には771万円、24年には840万円でしたので、2年間で約150万円以上も上昇しています。また、転職時の平均年齢は28.8歳で、例年同様の傾向です。
■現職コンサルの平均年収推移
2020年 677万円
2021年 759万円
2022年 772万円
2023年 771万円
2024年 840万円
2025年 927万円
では、25年のコンサル転職市場ではいったい何が変化したのでしょうか。23年頃までは、案件増加や人手不足を背景に大手コンサルファームを中心に未経験者採用(年収は500万~700万円程度)が活発に行われていました。多種多様な企業からのコンサルニーズに対応するために、各業界の知識や経験が数年ある人材や、引き続きニーズの高いDX案件に対応するためにIT・DXの知見がある人材の未経験者採用が強化されていました。一方で25年はすでに採用した多くの未経験者を管理できる「マネージャー以上」の採用(年収は800万~1500万円程度)にも注力するコンサルティングファームが増えてきました。
マネージャー層が必要とされる背景は大きくわけて、「マネジメント」と「営業」、「案件のクオリティ担保」の三つがあります。未経験者のマネジメント文脈以外に、昨今、マネージャー層に求められているのが案件のクオリティ担保です。
AIをはじめ世の中が激しく変化する中で、事業会社が戦略や経営課題を考える上で、プロの目線を入れて不確実性の高い将来に備えられる打ち手を考えておきたいというニーズがますます高まっています。しかし、案件の高度化・複雑化によりクオリティ担保の難易度が上がり、マネージャー層の重要性も増しています。その文脈でもマネージャー層のニーズが顕著に高くなっています。
そのような現状を背景に筆者が考える26年の見通しは、コンサル転職はさらに活況になっていく見込みで、引き続き未経験者採用は一定ニーズの下、マネージャー以上の採用を求める会社がより増えていくと考えられます。さらにいえば、外資系ファームでその傾向が強まる可能性があるとみています。
実際に転職者はどのような企業へ転職をしているのでしょうか。「コンサル→コンサル」転職と「コンサル未経験→コンサル」転職の2パターンで転職者数の多かった人気ファーム「トップ5」を紹介します。ランキングには意外なファームの名前も登場し、昨今のトレンドが浮き彫りになります。また、年収帯別の転職先企業のデータも公開。「800万~999万円」と「1000万~1499万円」、「1500万円超」の三つの年収帯別で転職者数が多かったファームも紹介していきます。







