原作ではのび太は小学4年生という設定で、当時『小学四年生』という雑誌で連載されていました。小学4年生の平均身長が129.3cm(当時)だったことから、「読者と同じ目線で向き合いたい」という作者の気持ちが込められているそうです。

アトムの10万馬力か
ドラえもんのひみつ道具か

 さて、アトムとドラえもんを比べてみましょう。

 まず馬力ですが、アトムの10万馬力とドラえもんの129.3馬力では、圧倒的にアトムの方がパワフルです。アトムは空を飛ぶことができ(足のジェット噴射)、敵を迎撃できる(お尻からマシンガン)ので、地球の危機をアトム一人で救える設計になっています。

 しかしご存じの通り、ドラえもんには「ひみつ道具」があります。

「どこでもドア」や「タイムふろしき」など、ひみつ道具は人智を超えた効果を発揮してくれます。そのひみつ道具の総数ですが、先ほどのドラえもんの数字にかけて、原作者は1293個と答えています。しかし、実際に作中で登場したひみつ道具は2300個を超えているといわれます。

 アトムはその体一つで、強敵プルートゥと戦い、災害などの地球の危機に対応できる勇気とスペックを備えています。

 一方、ドラえもんのひみつ道具の基本コンセプトは、人々の暮らしを便利にするというものです。ドラえもん自身がロボットとして強いわけではありません。

 ロボットとしての性能の優劣という点では、アトムに軍配が上がるといえるでしょう。