日本の金融機関は外国国債を大量に抱えており、なかでも米国債の保有高を積み上げてきた。米シリコンバレー銀行(SVB)の経営破綻は金利上昇がもたらすリスクを浮き彫りにしたが、日本の金融機関が同様の事態に陥ることは回避できそうだ。日本の銀行と保険会社は長年にわたり外国債券の主要な買い手で、政府が実質ゼロ金利政策を堅持する中、海外の投資先に目を向けてリターンを増やしてきた。国別の米国債保有残高では日本が1兆1000億ドル(約146兆4000億円)近くと、中国を抑えて首位。日本政府の推計によると、2022年末時点で日本は約281兆円相当の外国債券を保有していた。その大部分が外貨準備高で1兆ドル近くに上るものの、残りの多くは金融機関が保有する。