店内業務の無人化で
店内調理に注力可能に

 こうして店内業務の大半を無人化できることで、冒頭で触れた店内調理に注力することが可能となる。

「工場で作ったものよりも、たとえ冷凍食品に一手間かけただけでも、作りたてのほうがおいしいという顧客ニーズに応えるのが狙いです。また、地方など飲食店が家の近くにない場所だと、手作りが食べられるということはとてもありがたいもの。高齢者が家から出る理由になりますし、コミュニケーションも生まれます」

 グリーンローソンの店内厨房の一部メニューでは、オーダーを受けてから作る「できたてモバイルオーダー」を導入。モバイルオーダーのメニューには「スンドゥブとチョイ飯セット」など、通常のローソンでは販売していない専門店メニューがあるという。もはや、コンビニではなく、「ほっともっと」や「オリジン弁当」がライバルになりそうだ。

「普通に考えたらコンビニの店内調理なんて手間暇がかかってやってられません。しかし、セルフレジが9割であるグリーンローソンなら、店員の業務は品出しと掃除くらい。そのぶん手作りを好むお客さんに向けた商品を提供できるし、店員自身の負担減、フードロスの削減にもつながります」

 また、箸やフォークなどのカトラリーは順次完全撤廃していき、レジ袋はオープン時から販売していない。その代わり、自宅で不要になった紙袋を店頭で回収し、買い物袋として再利用してもらう。

「他にもこれまでのコンビニと異なるのは、扉付き要冷機(冷蔵ショーケース)です。今までの多くのコンビニの要冷機はペットボトルなどが取りやすいように、扉などがなくオープンな状態でした。しかし、グリーンローソンでは扉を付け、大幅な省エネを実現しています」