コンビニの「便利さ」は
見直しの転換期に

 グリーンローソンのさまざまな取り組みに共通しているのは「不便さ」だと渡辺氏は話す。

「レジ袋がない、セルフレジ、箸がない、一手間かけてペットボトルを取る……、これらはすべて『楽で便利』であったはずのコンビニがどんどん不便になっていることを示しています。近年の円安、物価高、エネルギー不足、人手不足などを経て、これまで通りでは持続不可能と誰もがわかっています。かつての日本のぜいたくの象徴であり、世界最高の小売店といわれたコンビニも、そうした流れのなかで、不便を受け入れて新しい業態に変わろうとしているということです。その象徴がグリーンローソンなのでしょう」

 セブンイレブンは今年創業50周年、ローソンも2025年で50周年という節目を迎える。それと同時に転換期も迎えているのだろう。それでは、このような未来のコンビニであるグリーンローソンは全国に普及するのだろうか。

「今回の試みのすべてが成功することはないでしょう。試行錯誤しながらいい形に落としどころを見つけていき、ある程度の汎用性を持つものになると思います。また、全国一律に広がるわけではなく、人との触れ合いを求めるお客さんが多い地域などでは、昼は店員がレジを打ち、深夜はセルフレジにするなど、ニーズに合わせて変わっていくでしょう。一方で、人手不足はローソンだけの問題ではないので、今後このような省人化店舗は全国的には広がっていくと思います。我々はそうした不便なコンビニを今後受け入れなければならないのです」

 実際にグリーンローソンに行ってみると、若者のみならず高齢者もセルフレジで買い物をしていた。「不便なコンビニ」にすでに多くの人が対応しつつあるようだ。今後も、ローソンによる業界をけん引する取り組みに注目だ。