会社の寿命は30年といわれています。これは1984年にベストセラーになった『会社の寿命』という本の中で書かれていた当時の大企業の寿命年数なのですが、先が見通せない現代においてはもっと寿命は短くなっているかもしれません。「百年コンサルティング」という私の会社の名前はそのアンチテーゼで、これまでコンサルタントとして会社の寿命の限界をどう超えていくかに取り組んできました。今回の記事では、そのロールモデルともいえる百年企業について取り上げてみたいと思います。(百年コンサルティング代表 鈴木貴博)
ロート製薬は創業124年
なぜ成長し続けられるのか
ロート製薬は今年、創業124年になります。子どもの頃、私が毎週見ていたTBS系列のテレビ番組『クイズダービー』など一社提供の番組が多い会社なので、ロートの名前に親近感のある読者の方も多いのではないでしょうか。ドライアイの私はロート製薬の目薬を毎日持ち歩いています。
さて百年企業にもいろいろなパターンがありますが、ロート製薬は「百年続いた企業でかつ、現在でも成長している企業である」という点で百年企業としては非常に特別な地位にある企業です。
ロート製薬の成長し続けるという特徴は、普通の大企業がまさにうらやむ点でもあります。
・大企業の寿命はなぜ短いのか?
・百年企業はなぜ会社の寿命を超えられるのか?
・そしてなぜ現在でも成長ができるのか?
以上のポイントに沿って、ロート製薬を題材に解説していきたいと思います。