どんなに優秀な人でも、周りの応援なくしてはキャリアを構築できません。では、応援される人になるには何が必要なのでしょうか? 本稿では、ライフコーチのボーク重子が、非認知能力の1つである「共感力」について紹介します。
人生100年時代は、「利己+利他」でキャリア構築を考える
私たちは、人とのつながりの中で生きていく社会的動物です。だからこそ、自分の行動が自分留まりなのではなく、誰かのためになって社会とつながって生きていくことが幸せのために大切なのです。
「自分を見失っている」と感じるとき、「やりたいことがわからない」という気持ちのほかに「社会から取り残されている」気がしませんか? 社会との接点が感じられないと、私たちは自分の存在の意味までわからなくなります。そして、そんな人生が延々と100年も続くとしたら?
だからこそ、人生100年時代のキャリア構築も「自分留まり」ではなく、社会とのつながりの中で考えていく必要があるのです。自分が本当に幸せを感じるキャリア構築のためには、この両方が必要なのです。
自分が本当に幸せを感じる生き方とは、コミュニティの一員として、自分が役立っていることを感じられる生き方だと思っています。そこで必要になるのが、「利己」と「利他」の視点です。
今あなたは、自分が本当に幸せを感じるキャリア構築をしたいと願っています。そのために、まずは「自分は何のために生きるのか」「自分はどうしたいのか」に向き合う必要があります。
そして次に、コミュニティの役立つ一員として生きていくためにはどうすればいいかについても、ぜひ向き合っていただきたいと思います。自分を大切にして、自分の意見を持ち、自分を主張して、自分で決めて、人生の主導権を握り、自分の「やりたい」を見つけてとにかく行動して、柔軟に問題解決してやり抜いていく。
これに加えて、みんなで一緒に正解のない問題の最適解を見つけ、より幸せで明るいサステイナブルな社会を築いていく一助となる。利己を満たすだけではなく利他をも満たすことで、一歩上の幸せと成功を感じるキャリア構築を目指してほしいと思っています。
キャリアは自分一人のためにあるのではない。多くの人とかかわって一緒に生きていくのが人間というものだからこそ、コミュニティの役立つ一員としてのキャリア構築を考えることが大切なのです。
そうやってあなたに巻き込まれていく多くの人が、あなたのキャリアをつくっていく。あなたがつくり上げるたくさんの点をつないで、あなたというキャリアをより大きなものにしていくのはそんな人たちです。私はそう考えています。