短文で返してしまうのは、おそらくLINEなどの流儀が染み付いているのでしょう。しかも、そういう人は「スピーディに返信するオレってデキるヤツ」ぐらいに思っていて、相手に余計な手間を押しつけていることに気づいていません。
今やメールは、さらにお手軽な通信手段が広まった影響で、「ちょっと丁寧な通信手段」になりました。短文でしか返してこないタイプは、誤字や変換ミスにも無頓着な傾向があります。スマホで返しているのだとしても、だからしょうがないという話ではありません。
通信手段の使い分けができずに相手をイラっとさせるのは、失礼である以上に、自分の評価を大きく落とす迂闊な行為。「えっ、そんなことぐらいで」と言いたくなるかもしれませんが、「そんなこと」すらできないのは、当たり前の想像力や注意力がない何よりの証明です。
こういうフレーズを目にしたら…
若い世代だけではありません。年代を問わず、必要な情報を全部書いてこなかったり、どう返事をしていいのかよくわからなかったりするメールを送ってくる人は、ちょくちょくいます。冷静な口調で「~ということですよね」と返信していますが、そのたびに少し残念な気持ちにならずにいられません。
いや、偉そうに言ってしまいましたが、きっとお互い様ですね。
「念のための確認ですが」
「私の理解力が乏しくて申し訳ないのですが」
返信のメールにこういうフレーズが書いてあったら、それは「よくわかんないよ。ちゃんと書け」という意味。私もたまに目にします。「しばしば目にする」という方は、自分のメール文面を念入りに見直したほうがいいでしょう。
「件名はわかりやすく」「なるべく早く返信する」「適度に改行し、空白の行も入れる」といった“無駄に評価を落とさないための常識”は、十分にご承知かと存じます。
そのほか、慣れているからこそやらかしがちな「メールの落とし穴」の例をあげてみましょう。