「我が社は正しく使えてる?」TikTok売れをつくる4つの方法写真はイメージです Photo:PIXTA

若い世代のみならず、30代以上の「大人」にも浸透しつつあるTikTok。マーケティング効果に注目して広告を打つ企業も少なくない。「TikTok売れ」には、プラットフォームとユーザーの特性を正しくつかむことが重要だと、TikTokマーケティングを手がける朝戸太將は語る。本稿では朝戸太將『スマホからヒットを生み出すTikTok活用大全』(幻冬舎)から、TikTok売れを生み出す方法とその事例のひとつ、メイベリン ニューヨークとの対談の一部を抜粋・編集してお届けする。

「TikTok売れ」を生み出す方法その1
クリエイタータイアップ

 餅は餅屋と言いますが、TikTokでバズ・ミームを生み出すうえではTikTokというプラットフォームの理解者の存在が非常に大きいです。そのうえで有用になるひとつの施策が「TikTokクリエイターとのタイアップ」です。

 これは、TikTokクリエイターなら誰でもいい、ということではありません。クリエイターにはそれぞれ得意・不得意のジャンルがあります。また制作する動画にも個性があります。そのため、クリエイターの特徴や動画コンテンツの内容によって視聴者への届き方は大きく変わります。得意なジャンル、個性を見極めたうえで、商品やサービスにマッチしたクリエイターとコラボレーションすること。それがクリエイタータイアップを通じ「TikTok売れ」を生み出す方法のひとつです。

 ここで懸念となるのが、「多数のTikTokクリエイターの中から、自社に合ったクリエイターをいかに探し出すか」という点です。正直、これには明確な正解はありません。普段からTikTokを視聴し自社のブランドイメージに合うクリエイターを探すのも手ですし、クリエイターそれぞれの定量情報(平均再生・平均エンゲージ・視聴者の男女比率・年齢構成など)から判断するのも手です。個人的な意見となりますが、最初はTikTokに詳しいパートナー企業と取り組むなどしながら自社に合う戦略やクリエイターを選定し、KPIの型を見出すのが良いのではと思っています。TikTokにはこれまでのSNSや動画プラットフォームとも異なる新しい常識が多いことをご理解いただけたらと思います。

「TikTok売れ」を生み出す方法その2
自社アカウント運用

 クリエイターとのコラボレーションは有効な選択肢ですが、つながり続ける、という点では課題もあります。なぜなら、クリエイターとのコラボは基本的には一過性のものであり、クリエイターが特定企業のPRだけをし続けることは、ありえないからです。

 しかし自前のアカウントであれば、アカウントを通じて、ユーザーとつながり続けることが可能です。TikTokは著名人の投稿でなくても、面白ければバズるプラットフォームです。アイデア次第で、企業アカウントから投稿されたコンテンツも普通にバズります。「おすすめ視聴」は、誰が発信したかではなく、面白さが優先されます。企業アカウントだからバズらないということはありませんので、ご安心ください。

 自前アカウントを運用するうえで課題となるのが「何を投稿するか」です。TikTokにはTikTokの流儀があるわけですが、“らしくない”=ギャップも、TikTokでバズりやすいキーワードのひとつです。

 真面目なイメージの企業がエンタメ性の高い動画を投稿する。極端な例を出すなら、大企業の社長によるキレキレのダンス動画などはこの、「ギャップでバズる」に該当します。2020年に、タクシー会社「三和交通」のおじさん社員によるダンス動画がTikTokでバズり、さまざまなメディアで取り上げられましたが、それも「おじさんとダンス」というギャップが生み出した目新しさによるところが大きいと言えます。TikTokは一見、何でもありに見えて、そこにはポイントが存在します。企業アカウントの場合には、これまでの常識を飛び越えることも、ときには必要です。自社だけでなく、代理店などの他社の力も借りて、一緒にTikTokを攻略するくらいのマインドの方がうまくいくのではないでしょうか。

「TikTok売れ」を生み出す方法その3
運用型のTikTok広告

 TikTokにも当然、広告枠があり、動画広告を流すことができます。TikTok広告が表示されるのは、2ヶ所のみ。アプリ起動時に表示される「TopView」と、おすすめの「フィード」です。

 後者は、一般投稿の合間に流れる動画広告であり、運用型のTikTok広告を実施する場合、多くの企業が選ぶいちばんスタンダードな広告枠です。もちろん、「TopView」と組み合わせることでリーチ拡大にも寄与しますので、どちらかだけでいい、というよりは商品やサービスに合わせて、適切な出稿のバランスを考える必要があります。

 たとえばYouTubeだと、動画広告の強制視聴時間がありますが、TikTokにはありません。一般投稿と同じようにユーザーに表示され、興味がなければスキップされるという仕様になっています。

 つまり運用型広告においても、TikTokではTikTokの流儀を理解したコンテンツを投入することが大切なのです。ここでもプロの力は大いに発揮されますので、既存動画の流用ではなく、TikTokクリエイターとコラボしたコンテンツなど、TikTok用のコンテンツを用意することをおすすめします。

「TikTok売れ」を生み出す方法その4
まずは始めてみる

 どんなに「TikTok売れ」を理屈で理解しても、まずはTikTokマーケティングを始めてみないことには、何も生まれません。宝くじが、買わずに当たることがないように、TikTokマーケティングをせずに「TikTok売れ」が起きることもありません。