心理学の世界では、今自分が抱えている感情を、ただそのままにしておくのではなく、ラベルを貼るように明確な言葉にして表現すると、心穏やかになり気持ちが落ち着いてくることが知られている。それこそが心理学の世界でいう「感情のラベリング」と呼ばれる行為のメリットだ。
もやもやと、はっきりしないまま感じていたネガティブな感情も、言葉にすることで、手にとって対処できるような気がしてくる。結果として落ち着けるわけやね。だから「ラベリング」する。何かしらの感情を抱いたら、それをいちいち言葉にしてみたらええ。
「感情のラベリング」で“いま、自分がどんな状態か”を理解する
たとえば、ある日あなたが会社でこう思ったとしよう。
「はぁ。あの上司。“なんか嫌”だな」
この“なんか嫌”をしっかり言葉にしてみよう。
「高圧的で上から目線なのが嫌」
ほぉ何で嫌なんやろ?
「なんか“バカにされてるというか否定されている気がする”んですよね」
それや、それ!
あなたは“バカにされたり否定されたと感じた”ときに、“なんか嫌だな”と抵抗感を覚えたと言うことができる。もし、同じことが場面・場所・人を変えて起こるなら、それがあなたの「癖」「パターン」だと見抜くことができるというわけ。
そんな具合に感情を言葉にして深掘りをし、書く、記憶する。
すると自分の癖が見抜けるようになる。続けるうちに、これまで無意識に湧きあがっては消えるままにしていた感情たちに名前がつけられるようになる。それが心の状態を理解する指標になるってわけ。