社外取バブル2023「10160人」の全序列#11写真:時事通信、スポーツニッポン新聞社/時事通信フォト

上場企業の社外取締役に、アナウンサーやスポーツ選手、芸能人らが就くケースが目立っている。そのたびにニュースとなり、耳目を引くが、実際に彼らは報酬を幾らもらっているのか。ダイヤモンド編集部が主なタレント社外取をピックアップし、32人の実名と報酬リストを初めてまとめた。特集『社外取バブル2023「10160人」の全序列』(全12回)の#11では、前編として報酬額の高い16人の顔触れを見ていく。彼らは「お飾り」なのか、経営の識見があるのか。トップは年棒5099万円の女子アナだった。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)

アナウンサーの中野美奈子氏、内田恭子氏が社外取締役に
タレント社外取の実名・報酬額リストを初作成

「タレント社外取」就任のニュースが相次いでいる。例えば4月に四電工が、元フジテレビアナウンサーで、現在はフリーの中野美奈子氏(43)を社外取締役に内定。5月下旬にも、認可保育所を運営するKids Smile Holdingsが同じく元フジテレビアナウンサーで現在フリーの内田恭子氏(47)を社外取に起用すると発表した。

 アナウンサー以外でも、スポーツ選手や芸能人らが社外取に就くケースは耳目を引く。そこで、1万0169人いる社外取(2021年12月期~22年11月期の有価証券報告書記載ベース。中野氏、内田氏は含まれていない)全員をチェックしてみた。目ぼしい有名人として、32人の名前をピックアップした。

 タレント社外取は企業から幾ら報酬をもらっているのか。有名人だけに気になるところだが、1億円以上を受け取っていない取締役は報酬額の個別開示が義務付けられていない。

 そこでダイヤモンド編集部は、有価証券報告書のデータを基に、社外取の報酬額を独自に試算。複数社兼務の場合は、全社の金額を合算して実際に受け取っている報酬額に近づけた。タレント社外取32人の実名と報酬額リストを取りまとめたのは、本邦初である。

 今回は前編として、報酬額の高い16人の顔触れを見ていく。早速、確認していこう。