岸田文雄首相閣議決定したこども未来戦略方針について会見する岸田文雄首相 Photo:Anadolu Agency/gettyimages

寄せ集め感強く改革進まない懸念
「骨太のロジック」を問う

 今年度の経済財政政策や改革の基本方針となる「骨太の方針2023」が16日、閣議決定された。

 岸田文雄首相の看板政策である「新しい資本主義」を引き続き掲げつつ、今年は「異次元の少子化対策」が新たな柱として加えられた。

「構造的賃上げ」や「人への投資」、子ども政策抜本強化などの個別の政策項目には賛同できるものも多いが、これまでの政策を寄せ集めた感があり、これによって改革が大きく進むという印象は持ちにくい。

「新しい資本主義」で「成長と分配の好循環」を実現するというそのメカニズムやそれぞれの政策の位置付けや関連がはっきりしないためだ。

 いま政府に求められているのは、世界の枠組みの根本的な変化が生じていることを直視する一方、平成バブルの崩壊以降の長期低迷局面を脱するまたとない好機を逃さない強い意志であり、それを実現する明確なロジックと戦略だ。

 生産性上昇による生産増から所得増に、さらに所得増を支出増につなげるメカニズム、具体的には労働分配率と消費性向を同時に引き上げる政策パッケージが必要だ。