FRBの次の一手
「利上げ再加速」はあるのか
米FRB(連邦準備制度理事会)は、6月FOMC(連邦市場公開委員会)で昨年3月からの連続利上げを停止した。
年内にあと2回の利上げが予想されているが、急激な利上げにもかかわらず、米国経済は堅調だ。
こうした中で現状の引き締めではインフレ抑制には不十分との議論も出る。
投資と貯蓄をバランスさせる自然利子率はFRBが想定しているより高い可能性があり、“過小評価”によって、FRBの政策金利(フェデラルファンド金利、FF金利)はまだ引き上げる余地があるというのがその理由だ。
果たして利上げ再加速はあるのかどうか。
コロナ禍からの経済の急回復とウクライナに侵攻したロシアへの制裁による資源価格急騰が重なりインフレが急伸した中で、FRBはFF金利をかつてないペースで引き上げてきたのだが、インフレ抑制の負荷が金融政策にかかり過ぎることにならないか、注意が必要な局面だ。